耳が聞こえすぎる私の日常【過去】
こんにちは!くまです。
私は、発達障害の一種である自閉症スペクトラム障害(ASD)という診断がついています。
そして・・・自分が聴覚過敏に該当することを、大人になってから、気づいたのです。
耳が聞こえすぎることで起きてしまったトラブルの例
教室の隅っこで行われている内緒話が丸聞こえで・・・
小学校とか中学校とか、教室の隅っこで行われている内緒話が丸聞こえでした。
そのため、私が、私とは無関係なグループの秘密を知ってしまい、知られた方は、「これはグループ内の秘密なのに、何故くまちゃんが知っているの!?」と驚き、怯えたり、いざこざが起きたりしていました。
もちろん私への悪口も全て聞こえていました・・・
私自身が対象となっている悪口も、全て聞こえてしまい、しんどかったです。
飲食店や雑踏の中では様々な音に注意が向いてしまい・・・
飲食店や雑踏の中では、様々な音に注意が向いてしまい、落ち着くことができませんでした。
商店街等の雑踏の中では、まっすぐに歩くことができません。
人と一緒に歩いていると、すぐにはぐれてしまいます。
飲食店では、落ち着きがなく、そわそわとした態度になってしまい、同席者に不快な思いをさせてしまっていました。
職場では音が気になってイライラ・・・
過去の勤務先では、電話の鳴る音や、電話応対をしている人の話し声などが気になり、仕事に集中することに大きなストレスがかかり、常にイライラ感を抱えていました。
隣の席の人のキーボードのタイピングの音や、マウスをクリックする時のカチッという音も、気になってしまい・・・集中力を保つのに、強いストレスがかかっていました。
テレビ・ラジオが視聴できない
現在、私の自宅にはテレビはありません。ラジオも聞きません。
※ちなみに、音楽は、自分の好きな音楽しか聞けません。これは、聴覚過敏だけでなく、「音楽への強いこだわり」と「言葉への強いこだわり」という、他の問題も関わっています。
アパートに居住できない
実家を出たばかりの頃は、軽量鉄骨造のアパートに住んでいましたが・・・隣接する家の生活音のみならず、三軒先くらいまでの生活音が聞こえてしまっていました。小さな音でかけているはずのステレオの音楽やテレビの音を、うるさいと感じ、強いストレスを感じていました。(現在は鉄筋コンクリート造のマンションに住んでいます。)
騒音の中では人と会話することができない
雑踏の中や飲食店、BGMがかかっている場所や、電話の呼び出し音や電話応対の声などが聞こえている場所で、他の人が声で会話できている状況でも、私は人の声は聞こえるものの、肝心の言葉が聞き取れませんでした。(これは、定型発達の人なら備わっているノイズキャンセリング機能が、発達障害者の私の耳には備わっていないため、周囲の音も人の声も同じように聞こえてしまっていたためでしょう。)
聴覚過敏への私の対処法【現在】
「耳に入る音を減らすこと」を実現するグッズ
イヤーマフ
「聴覚過敏対策といえばイヤーマフ」という感じに、聴覚過敏というものを知っている人には常識のように浸透しているイヤーマフ。もちろん、私も持っています。
私が使ってるのは、これ↓。
上記のイヤーマフは、比較的安価です。(Amazonの価格は変動があるため、価格をここに書くことができないので、価格はリンク先でご確認下さい。)
【私の使用感】
このイヤーマフを装着すると、騒音はほぼ聞こえなくなります。騒音どころか、玄関のチャイムの音も電話の呼出音も聞こえません。聞こえるのは、人の声だけです。それも、かなり小さく聞こえます。赤ん坊の鳴き声も、虫の羽音くらいの音量までダウンします。
私は、このイヤーマフは、自宅のみで使用しています。外出時は、車の走行音等も聞こえなくなってしまうので、危険だと判断し、使用していません。
デジタル耳栓
こちらは、電子機器が発する騒音を消してくれるという耳栓です。
【私の使用感】
パソコンや空調のファンの音、冷蔵庫の発するブーンという音や、電車内のノイズなんかも消える感じです。
もちろん、人の声はしっかり聞こえます。
店内放送やBGM等もボリュームが半減したくらいの状態で聞こえます。
玄関のチャイムの音や、電話の呼出音も、ボリュームを抑えた感じで聞こえます。
※充電が必要です。
ノイズカット耳栓
「NOGA(ノガ) ノイズカット耳栓」という耳栓は、私が日常的に使用している耳栓です。
ノイズだけをカットし、人の声は聞こえます。※しかし、人の声も、聞こえ方が少しマイルドになります。(私の感想)
外出する時は必ず装着しています。通勤時、オフィスでの仕事中も、買い物をする時も、飲食店に行く時も、必ず装着しています。
【私の使用感】
車のドアを勢いよくしめる時のバンッという音や、工事現場の金属がぶつかる音や、風船が破裂した時の音など、突発的に発生する大きな音の衝撃をやわらげてくれる感じです。特に、繁華街を歩く時は、大変重宝しています。
また、比較的安価なので、複数個買って、所持しています。いつも装着している1ペアのほかに、装着を忘れて外出してしまったときのために、いつも持ち歩く鞄に1ペア入れてます。そして、なくした時のために1ペア、自宅に置いています。
※他人の内緒話は、声が少し聞こえても、話の内容は聞き取れません♪
普通の耳栓
昔からある有名な耳栓「サイレンシア」も持っています。
【私の使用感】
周囲から聞こえる音を、まんべんなくボリュームダウンしてくれる感じです。
私の聴覚過敏の問題のひとつに「集中すべき音に集中して聞き取らずに、聞こえる音全てを聞き取ってしまって、結果的に集中すべき音をはっきりと聞き取ることができない」というのがあり・・・この耳栓では、単に周囲の音すべてがボリュームダウンするだけなので、騒音の中で会話をしなければならない時には、この耳栓の使用は控えています。
苦手な場所を避けるための、生活の中での工夫
私にとって、騒音が発生する場所は、苦手な場所です。
お店のBGMも、私にとっては苦手な音です。
私のすぐ側で、知らない人がおしゃべりをする声も、聴くのは苦痛です。
そのため、主に、以下の6つの対策をしています。
- 日用品や家具・家電、衣類などの買い物はネット通販を利用する
- 食料品の買い出しはネットスーパーを利用する
- 休日のレジャーはアウトドアをメインに
- 雨の日の休日に自宅で暇つぶしできる趣味、手芸をやりこむ
- 自宅の掃除を日課にし、快適な環境を保つ
- どうしても外食したい時は、Google Mapの評価を参考に飲食店を選ぶ
基本的に、仕事をするために外出する以外は、自宅に引きこもりたいのです。
そのために、自宅の居心地を良くしようと努めています。
でも、休日は、天気が良ければ家族でアウトドアを楽しんでいます。心身の健康のためです。
雨の日の休日だって、手芸をやりこめば、楽しく過ごせます♪
外食は、狭い店や、お酒を飲むことがメインのお店は避けています。
環境重視で職場を選びました
私はいま、就労継続支援A型事業所の指定を受けている、株式会社ソマチッドで働いています。
利用者という身分です。
制度上、一日4時間しか働けないのは、少し物足りないと感じていますが・・・私の持病や障害、そして特性を理解してもらい、合理的な配慮を求めることができるので、こういった福祉的就労は私にピッタリだと思います。
大きな音を聞いてしまったり、騒音に曝されてダウンした場合の対処法
セルフアロマテラピー
独学でアロマテラピーをやっています。自分で自分に施術しています。
大きな音を聞いてしまったり、騒音に曝されてダウンした場合は、その時にふさわしいと思う精油(とキャリアオイル)をバスタブに入れてゆっくり時間をかけて入浴すると、回復することが多いです。
手っ取り早く回復したい時は、ディフューザーを使って芳香浴をします。
あと、自分の手や足を、いたわるようにセルフアロママッサージをすると、癒やされて、回復する感じです。
マインドフルネスストレス低減法の実施
また、マインドフルネスストレス低減法も実施しています。
マインドフルネス瞑想、というとピンとくる方も多いのでは?(いまブームみたいですね。)
私はマインドフルネス瞑想を毎日やっているのですが、日常の刺激から受けるストレスが低減してきていることを、実感しています。
私は、マインドフルネス瞑想には、Relookというアプリを利用しています。
私が社会に望むこと【未来】
「ダイバーシティの推進」を掲げている企業や団体が数多くあるということは、現在の日本社会は、ダイバーシティを推進しなければならない状態、つまり、ダイバーシティが浸透したていない状態だということだと思います。
現実に、様々なマイノリティ(少数派)に該当する人が、世界中にいて、この日本にも沢山います。
しかし、世界の多くの建造物の構造や、社会のシステム等は、マジョリティ(多数派)に該当する人にあわせて作られています。
マイノリティが「生きづらさ」を感じるのは、そのためでしょう。
しかし・・・発達障害者というマイノリティに該当する私が思うのは、何も、全てをマイノリティにあわせて作り直してほしいというわけではないのです。
「人々」の、ちょっとの優しさや、ちょっとの手助けで、マイノリティのQOLはちょっとずつ向上すると思います。その「ちょっと」を積み重ねていくと、マジョリティにあわせて作った構造やシステムを破壊することなく、マイノリティも生活しやすい世の中が実現するのではないかと、私は思います。
上記の「人々」には、マジョリティだけでなく、マイノリティも含まれます。
全ての人が、人に対して、優しさを持つことができたなら、全ての人が生きやすい社会になるでしょう。
私は自分の闘病を通して学びました。
人に優しくするためには、自分にも優しくしなければなりません。
そして、自分を攻撃してくる人や、不当な扱いを受けることを強制してくる人や環境からは、逃げなければならないのです。
この記事を読んでくださっているあなた、あなたの優しさが必要です。
どうか、この記事を読み終わったら、あなたの身の回りの人の顔を思い浮かべてみて下さい。
そして、心の中で、その一人ひとりに、優しい言葉やねぎらいの言葉をかけてあげて下さい。
決して、批判しようと構えるのではなく、共感することに喜びを感じて下さい。
人間が何故集団生活をしているのか?――それは、一体感を得ると幸福感が得られると、人間は学習したからだと、私が読んだ本に書いてありました。
ならば、あなたが身の回りの人に共感を示すだけで、そこに一体感が生まれるのですから、そうすれば、あなたも、あなたの身の回りの人も幸福感を得られるわけです。
ひとりひとりがそうやっていけば、やがて、幸福がどんどん広がって、世界を幸福が覆い尽くすのではないでしょうか・・・ちょっと興奮状態になってしまったので、今回はこの話をおしまいにします。
最後までお読み下さり、ありがとうございました!
これからも、記事を沢山アップしていこうと思いますので、お楽しみに!

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