はじめに
いつもお世話になっております。株式会社ソマチッドのおなすです。
今回は早雲寺殿廿一箇条の後半をお届けします。
前回十条までご紹介しましたので今回は十一条からです。
早雲寺殿廿一箇条 後半
第十一条 何事も人に任すこと
多くの人と交わって、かつ問題を避けろという。何事も然るべき人に任すべきだ。
適材適所という話でもありますし、なんでもかんでも自分でやってしまおうと思わないことが大事だと思います。人間得手不得手がありますから、得意なことは得意な人にやってもらうほうが効率が良いです。
第十二条 読書をすること
少しでも暇があれば、本を読み、文字が書かれたものを携帯して、人目を遠慮しながら見ると良い。寝ても覚めてもやり慣れているようにしないと文字を忘れてしまう。書くことも同じ。
現代はスマートフォンという便利なものがありますので、スマートフォンで読書や情報収集をしていれば仕事でもいち早く動き出せそうですね。ただし、情報の内容は精査する必要があると思います。
一時期手で文字を書くことをほとんどしなかったことがあったのですが、そのとき字を書いてみたら割と忘れていたので、手で文字を書くということも大切なことだと思います。
第十三条 重役が伺候した時の礼儀のこと
重臣方が主君の側にひかえている場面では、姿勢を低くして通りなさい。無遠慮な態度で足音をたてて通るのは無礼なことだ。誰に対しても丁寧で礼儀正しくすること。
誰に対しても丁寧に接することは人生で大切なことだと私は思います。円滑な人間関係を作るためにはなくてはならないものだと思います。
第十四条 嘘をつかないこと
原典では、ほんの少しも嘘をついてはならない。とありますが、これは上司から見たこうあってほしいという話だと私は思います。
実際に応用するなら、できるだけ嘘をつかないようにしましょうということだと思います。場合によっては本当のことを言うよりも多少の嘘があったほうが人間関係がうまくいくと思います。
第十五条 歌道を学びなさい
これは現代に置き換えると、なにかしら習い事を趣味でやっていると人間性が良くなるということではないかと思っています。
居合道、茶道、太極拳、楽器演奏といったことで趣味が講じて人に教えられるようになった人は、仕事人という目でみても優秀な方が多いように思います。また、仕事ができるだけではなく人間的にも優れた人たちです。
第十六条 勤務の合間に乗馬の稽古をしなさい
時は戦国時代ですので、当時の武将にとって乗馬は必須科目だと思われます。
手すき時間に遊ぶのではなく、他人の仕事を手伝ったり、自己研鑽にあてましょうぐらいの意味に私は取っています。
第十七条 友人を選びなさい
良い友を求めるなら、学問の友人である。悪友として除くべきは、碁・将棋・笛・尺八の遊び友達だ。趣味は知らずとも恥ではなく、習っても害にはならず、無駄に日々を送るよりましな程度である。人の善悪は全て友人次第だ。三人よれば必ず師となる者があるから、その善人を選んで見習い、良くない者は吟味すべきだ。
北条早雲さんはものすごく真面目な人なんだと思います。人生を送る上で師となるような人と付き合うのは良いことだと思いますので、人と出会うという意味であれば趣味は大いに結構だと私は思います。
友人を選ぶことは人生において非常に大切なことだと私は思います。付き合っている人でその人自身が形作られるといっても過言ではないので、付き合う人間はきちんと考えたほうがいいと再確認しました。
第十八条 外壁や垣根を修理すること
家や職場で壊れているところがあればそのままにせず、きちんと修理しましょう。
割れ窓理論になりますが、きれいに整っている場所はそこに人が気を配っていることがわかるのでうかつに悪いことをしようとする人はいないと思います。
第十九条 門のこと
夕方は、6時頃に門を閉じ、人の出入りのときだけ開けさせなさい。ぐずぐずしていると、必ず災難が降りかかる。
家庭でも職場でも言えることですが、戸締まりをきちんとして、必要のない時は鍵をかけておくことは大切だと思います。前条にも通じることになりますが、防犯上とても大切なことだと思います。
余談ですが、昔ワンルームマンションに住んでいたときのことです。玄関の鍵をかけ忘れて眠っていて、夜中に玄関の扉が開けられてヒヤッとしたことがあります。隣の部屋の人が酔っ払って帰ってきて部屋を間違えたようでしたが、一歩間違えれば大変なことにもなりかねなかったので、みなさんも戸締まりはきっちりしましょうね。
第二十条 火の用心のこと
これは現代に置き換えると、職場や家庭の安全に気を配るということになるでしょうか。
もちろん火の用心だけでなく、危険な箇所はないかどうか常日頃気を配っておく必要があると思います。
第二十一条 文武を兼備しなさい
現代風に言うならば、体も頭も使えるようにしておきましょう、ということになると思います。
私の経験上、体を使う仕事のときは頭を使う趣味を、頭を使う仕事のときは体を使う趣味をしていると健康的に楽しく過ごせたように思います。
仕事で頭も体も使うのであればそれは素晴らしいことではあるのですが、なかなかそうもいかないのでプライベートでバランスを取りましょう。
おわりに
早雲寺殿廿一箇条いかがでしたでしょうか。
個人的な感想としては、現代にもあてはめて考えることができることばかりで驚いています。もちろん時代背景的に現代とは相容れない部分もありますが、それを差し引いても役立つ考え方がぎゅっと凝縮されているように思います。
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