強迫性障害と私 その4.よくあるQ&A

強迫性障害
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こんにちは、みけ猫です。

私の病気についての記事4つ目になります。

過去の3つは↓からどうぞ

強迫性障害と私 その1.強迫性障害とは?
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こんにちは、みけ猫です。私の病気に関しての記事3作目になります。初回と2回目の記事はこちらです↓その1その2今回は強迫性障害で私が抱えている気持ちを少し書かせていただきます。...

障害を持っていることを誰かに話すと、だいたいの人に「どうすればいいの?」と聞かれます。

今回は、第三者が強迫性障害に対してどうすればいいのか、など、よく聞かれる質問を私なりに答えさせていただきます。

また、今回の内容も「私の場合」ととらえていただければと思います。

Q.どんな病気なの?

これは病気であることを伝えたときに、一番聞かれる質問です。

知らない病気なのですから、当然の疑問ですよね。

A.鬱病の一種だよ

どんな病気なのか聞かれたときはとりあえず「鬱病の一種なんだけどーー」と話し始めます。

私の強迫症状は手洗いうがいの「洗浄系」の症状が一番ひどいのですが、それを説明しようとすると、「潔癖症なの?」と聞き返されます。

潔癖症がどの程度の症状なのかわからないですが、私は電車のつり革などに触ることに抵抗はありませんし「潔癖症ではないんだけど・・・」とは思うものの、強迫症状を説明するのはわりと難しいです。

私の病状を簡単にまとめると、

鬱病の一種で、必要ないとわかっていても手洗いうがいを止められない、強迫観念にかられる」

という感じだと思います。

Q.どんなことが気になるの?

以前にお話しした動物との遭遇植物以外の場合で答えると、私の場合、ちょっとした汚れに対して過敏に反応します。

どこまで細かいのかを例えると、ランチに入ったお店の机に、小さなシミがついていた。というような出来事はよくあることですよね。

ですが小さな汚れでも、私は「なんの汚れなのかわからない」ということに「恐怖」のようなものを感じてしまいます。

大げさに思えるかもしれませんが、気にしてしまうのです。

そのため、座る場所や食べる場所を決めるときは、細かい汚れも気になってしまうので、大丈夫そうな場所を探してうろうろしていることも多いです。

実際に、上記のような場面に出くわすことがありました。

友人と食事をしに入ったお店のランチョンマットに、ちょこっと汚れが付いていたのです。

触りたくないな、と感じたので注意して見ていると、私の視線から気付いたのか、友人は汚れているマットを見て「何かついてるね」と指先で撫でました。

その友人の行動は、私にとって「え、触っちゃうの!?」という感じ。言葉には出しませんでしたが、かなり衝撃でした。

普通の人なら平気で触れる物も、私は過剰に避けてしまうのです。

Q.困ることってあるの?

普段過ごしていて困ることは、時々あります。

私は洗浄の症状が強いので、頻繁に手を洗いたくなります。手を洗える場所と言えば、多くはお手洗いですよね。

ですがどこのお手洗いでも良いと言うわけではなく、私が使用できるお手洗いの条件があります。

まず1つ目の条件が、入り口のドアがない、あるいは自動でドアが開くお手洗いであること。

手を洗った後にお手洗いを出るとき、ドアに触りたくないからです。

そしてもう1つの条件は、蛇口をひねらなくても水が出てくれるお手洗いであること。

これも手を洗った後にドアに触りたくないという気持ちと同じで、せっかく洗った手で蛇口に触りたくないんです。

そのため、一人で頻繁に行く場所、例えば会社への行き帰りで通る道などでは、自分が「使える」お手洗いの場所をある程度覚えています。

ですがそれは、逆に言うと行ったことのない場所では「使える」お手洗いの場所がわからないということです。

もし私と一緒に誰かがいてくれたら、お手洗いの出入り口の扉を開けてくれる。

これだけで、私はすごく助かります。

Q.されたくないことって、あるの?

病気を持っている私に対して、何か力になってあげたい、という気持ちはとてもありがたいです。

実際、上記のように、外でお手洗いの戸を開けてくれるだけでとても助かります。

ですが、逆に干渉しないでほしい、という時もあるのです。

例えば私の場合、手洗いうがいをしている最中がこれに当たります。

強迫症状は事情を知らない他から見れば「異常な行動」であり、本人もその行為が異常だと理解しています。

そのため、私からしたら強迫行為を他の人に見られたくないという気持ちが大きいです。

3つ目の記事で「手洗い中に少しでも目を逸らしたりしてしまうと、最初からやり直しになる」というような内容のことを書いています。

それはつまり、誰かに見られていると集中できないので、いつまで経っても手洗いを終えられません。

強迫行動を見られたくないという理由もあるのですが、早く強迫行為を終わらせるため、邪魔をしないでほしい、という気持ちもあるのです。

少しでも気がそれると最初からやり直し。これが結構何度も繰り返してしまうのです。

あと1回で終わるところだったのに、声をかけられたり、誰かが視界に入ったりしてしまい、やり直しになってしまった時の絶望感。

これがかなりきついのです。

相手に悪気は無いので攻めることも出来ませんし、そもそも病気じゃない人は気にしない行動です。

吐き出し処のないやるせなさを自分の中に押し留め、最初から行為をやり直していたりします。

そこで私がお願いしたいのは、私が手を洗っているときは無視してほしいということです。

普通より時間は少しかかりますが、私は手が洗いたいだけなのです。

誰かがキッチンでお皿でも洗っているのかな、くらいの感覚で、気にしないでほしいです。

とはいえ、私がここまで強く洗浄を気にするのは、自宅でだけなので、その「相手」の対象になるのは家族ですね。

外ではある程度は割り切っているので、ここまで強い症状は出ません。

ですが、まったく出ないわけではないので「何をしているんだろう?」と気になっても、声をかけたり様子を見たりすることは、止めてもらえると助かります。

まとめ

今回は、よく聞かれる質問に、私なりに答えさせていただきました。

ですが「こうしてほしいんだ」と聞いても、すぐ完璧に対応できることではないです。

私は今、両親と暮らしていますが、父母はなるべく私に症状が起こらないように、気をつけて生活してくれています。

それでも、今の状態に落ち着くまでには年単位の時間がかかったのです。

家族ですら年単位の経験、感覚、相談の時間が必要なのですから、第三者となればそれはもっと難しいことだと思います。

それは私自身も理解していますし、何かあった時も「すぐにわかってもらえるものじゃないから」と自分に言い聞かせることもあります。

ただ、そんな中でも、私のことをわかろうとしてくれる、ソマチッドのスタッフの皆さんには、ひたすら頭が下がる毎日です。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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